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Fig.4 Distribution of present and future flow velocity differences(residual current)

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Fig 5 Distribution of present and future flow velocity differences(maximum flood tidal current)

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Fif.6 Distribution of present and future flow velocity differences(maximum ebb tidal current)

4−2 漂砂予測
Mランド建設により、ウニやコンブの漁場としての利用が期待されているMランド背後に広がる岩礁帯となっている自然海岸に、漂砂による砂等の堆積が生じないか、漁港西方に連続する電信浜(砂浜)への影響がないか、漂砂シミュレーションによる検討を行った。
?現況再現
・現況再現計算結果より、深浅測量結果と地形変化傾向が最も実態に近似していたのは波向SSEであった。
?Mランド建設後
・現況の再現性が最も良かったSSE方向波による計算結果より、Mランド直背後の遮蔽領域近傍に堆積傾向が認められた。またMランドの背後の岩盤地帯(水深0〜−10m)では、底質の大きな移動は見られなかった。
通常コンブはおよそ−5m〜−10m程度の水深に生育することより、Mランド建設がこの岩礁帯のコンブに及ぼす影響は小さいことが予想された。
Fig7に現況と将来の変化量差の分布を示す。

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Fig.7 Distribution of present and future variation differences

4−3 波浪影響予測
Mランド沖合にあたる海域はホタテ養殖に利用されるため、Mランド外郭施設からの反射波によって養殖作業に支障が出る危険があるそこで繰業限界時を対象に、Mランド外郭施設の反射率によって、海域の静穏度がどうなるか検討を行った。
・外郭施設(波浪護岸、東側防波堤)を反射構造とした場合、特にMランド南側沖合にかけての海域において静穏度が悪化することが予想されるまた、現港口付近の静穏度も悪化することが予想される。
・これに対して低反射構造(Kr・0.4)とした場合は、Mランド建設前に比較して大きな変化は見られない。
以上より、外郭施設の構造においては、低反射構造を導入することとする。ただしW波においては、高波高の出現頻度が低く、操業限界波高が30年確率波に大きく違わない程度となっていることにより、西側防波堤においては低反射構造としなくても、海域の養殖利用に大きな影響はないと思われる。従って西側防波堤は反射構造を許容することとした。
5. Mランド背後海域の利用
Mランド背後に創出される静穏海域の水産・養殖への利用可能性について以下に整理する。水産利用に適合する静穏度の目安をTable-2のように設定した。

Table-2 Standards of calmness appropriate for fishery use

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また、上表をもとに、異常時波浪におけるMランド背後海域の波浪シミュレーションを行った結果、西側防波堤背後の出荷調整水面は異常時においても作業可能、また多目的生け簀は、SS里方向の激浪時には静穏な領域に

 

 

 

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